この大会は、対戦相手や試合形式を、ファンのネット投票で決定するという、独創的な大会です。
で、ファンに決定権を与えた結果、WWE上層部の思惑とは全く違う結果が出たりして、違う意味で面白い大会になりました。
その一つが、人気者CMパンクの試合が無かった事です。
CMパンクは、PPV・CMにメイン起用され、同じく大会OPでもHHH等と同じ主役級の扱いを受け、更には発売予定の大会DVDのジャケット表紙にまでなっています。
今回、CMパンクはタッグマッチで出場予定だったのですが、他に2試合のタッグカードも組まれており、全3試合中どのカードが見たいかとファンに投票させた結果、僅差で他のカードに敗れてしまったのです。
試合の合間に行なわれるバックステージでのスキット(寸劇)でも、CMパンク組の対戦相手に組まれていた選手達が映されて、気合い十分な所をアピールしたりしていました。なのに結果は、ファンの支持が一歩足らずに試合はお流れ。
WWE上層部の思惑では、CMパンクをCMメインに起用したり、対戦チームのバックステージでのスキットに起用したり(他のチームは一切無かった)していた事から、人気者CMパンクのタッグマッチが投票で圧勝するものと思っていたのでしょう。
結果的にCMパンクは憐れにも、CMや大会OP、DVDジャケットに抜擢されながら、肝心の大会には影も形も無かったという不名誉だけが残ったのです。
又、WWE上層部が、HHHの新ライバルとしてプッシュしている、コズロフと言うロシアの総合格闘家キャラがいるのですが、彼も出番がありませんでした。
当初コズロフは、裏情報ではこのサイバーサンデーでHHHとシングルマッチを行なう予定だったそうですが、コズロフが今イチ不人気だった為に、仕方なく人気者のジェフハーディーを投票に絡めました。
投票内容は、HHHの対戦相手選びで、コズロフ、ジェフ、或いは3人での3WAYマッチのいずれかでした。結果はジェフとのシングルマッチが過半数を占め、コズロフのシングルマッチは、何と全体の僅か5パーセントだけでした。
図らずもWWE上層部の狙いと、ファンの期待は一致していない事が判明したわけですが、これはWWEに関わらず、様々な団体に適応すると思います。団体側がいくら必死にプッシュしようともファンは受け入れないし、余りに作為的な意図が見え見えだと、ファンは却って反発します。
思えば桜庭和志なんかは、自然発生的に生まれたスターでした。
高田がヒクソンに敗れたりして、プロレスファンの鬱憤が溜まっている時に、彼はUFC−Jで優勝して「プロレスラーは本当は強いんです」との名言を吐き、一躍脚光を浴びました。
でも僕は、この大会で初めて桜庭を見た時「締まりのない顔でヘラヘラして……可哀想だけど、このブサイクなルックスじゃ、スターにはなれないな」などと思っていました。(桜庭選手、ゴメンなさい)
ところが、その後桜庭はグレイシー一族相手に連勝を重ねて、スターになれないどころか、今では日本総合格闘技界のレジェンドです。
興業を引っ張る軸となるスター選手を欲しがるのは、主催者側としては当然の気持ちでしょうが、無理にスターを作ろうとすると逆効果です。単にルックスがいいとか、スポンサーとの絡み、或いは上層部のウケ、そういった主催者側の思惑はファンには関係ありません。
真のスターはファン達が自然発生的に生みだすモノなのだと、今回のPPVを見て再認識しました。
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